2008年2月10日

ノイバウテン「Alles Wieder Offen」


ノイバウテン「Alles Wieder Offen」は近作の「Perpetuum Mobile」「Silence is Sexy」などと同様の流れが感じられる作品。これら最近のノイバウテンの流れは牙を抜かれた云々と評されることも多いが、それは稚拙極まりない明らかな詰め込み的な見識、または意見。ノイズやインダストリアルなんていう冠のまま止まってしまっているに過ぎず、形容出来ない様相のままノイバウテンは俄然現在進行中なのだ。過去の作品を完璧に昇華しきった流れは至極美しい。

動画:「Alles Wieder Offen」の2曲目に収録されている「Nagorny Karabach」

2008年1月27日

デヴィッド・シルビアン

春の趣きが益々遠くなる気配すら漂う日曜の午後、気分はもっぱらデヴィッド・シルビアン(David Sylvian)。日がな一日以下のCDを取っ替え引っ替え。(去年の10月30日東京・渋谷オーチャードホールにも行けなかったし・・・ )

Brilliant Trees (1984 Virgin) Alchemy - An Index Of Possibilities (1985 Virgin) Secrets Of The Beehive (1987 Virgin) Dead Bees On A Cake (1999 Virgin) Camphor (2002 Venture) Blemish(2003, SamadhiSound)
※左から Brilliant Trees (1984 Virgin) / Alchemy - An Index Of Possibilities (1985 Virgin) / Secrets Of The Beehive (1987 Virgin) / Dead Bees On A Cake (1999 Virgin) / Camphor (2002 Venture) / Blemish(2003, SamadhiSound)

こうして丸一賭けて一人の人間が紡ぎだす作品に浸るのが趣。

2008年1月22日

有り難い時代(ネット動画)

三十路を超えた世代には昨今のネットでの動画事情は非常に有り難く感じます。
例えば、以下のような映像が見たい瞬間に引き出せるのですから。
私の場合はジャーマンロック好きから派生し、サイケ、プログレ、テクノなど渡ってきましたが、当時は余程で無い限りお目にかかることも無く、あしげく西新宿に足を運んでは“それ専門”の店で探してもらったり、取り寄せてもらったり、苦労したものです。英米モノはともかく独モノは比較的何もかもが流通難・・・な印象でした。

ノイバウテンをはじめ、
アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン - サブリナ
(Einstürzende Neubauten - Sabrina)

クラフトワークの「電卓」だけでもざっと見ただけで
クラフトワーク - 電卓 1
クラフトワーク - 電卓 2
クラフトワーク - 電卓 3
クラフトワーク - 電卓 4
(Kraftwerk - pocket calculator/dentaku)
こんなに・・・・・おまけに、
クラフトワーク - アウトバーン
(Kraftwerk - Autobahn)
も。

果てはアモンデュールIIとか
Amon Düül II - Soap Shop Rock live
アモンデュールIIは最近まとまったDVDが出たので迷わず買ったんですが、1970年のこの映像は入っていませんでした。

いやはや本当に涙ものの有り難さ。

2008年1月20日

柳田ヒロ「Hirocosmos」


1973年、どこから来たのか、そして何処へ・・・一体何時、誰が辿り着くのか、この場所に。そんな事を未だに思う。HIRO、ここまで“出来る”日本人は居ないんじゃないかと未だに思う。リアルタイムに知らないのでアレやコレや偉そうな事は何一つ云えないのだけれど。なんだろう、このアンプから出っぱなしのジーッってノイズがいいのかな、いや、時代的状況の立ち位置かもしれない。関わり合ったであろう拓郎や細野も皆メインストリームに成り上がったってのに・・・。アンダーグラウンドにもなれず、メインストームにもなれず。分からないや。でも凄いんだ、ほんとに。2曲目「Ode to Taurus」のシンセリードの跳ね上がりなんて凄い気持ち良くって、もう。

2008年1月18日

メビウス+ローデリウス「APROPOS CLUSTER」


淡々と硬質の機械音が続くメビウス+ローデリウス「APROPOS CLUSTER」。4曲目「Falls」もピッチベンドを効かせた癖のある良作なのだが、傑作は5曲目「Apropos Cluster」。まとわり付いては、はぐらかすような幼児性的な営みを見せつけられているような、そんな楽曲。

2008年1月17日

アネクドテン「From Within」


今日集中的に聴いていたのは叙情的なヘヴィ・ロックを聴かせるスウェーデンのバンド“アネクドテン”が1999年発表した3枚目「From Within」である。メロトロン云々を抜いてもこのバンドはインストが秀逸。迎え撃つより攻め入る、そよぐよりも渦巻く、そんな雰囲気の中にあっても、時に後ろを振り返りながらその反動をもってして、また突き進まんとする。そんな気概が受けて取れる。5曲目「Slow Fire」の中盤、持続的なメロトロンに籠るギターは肛門が開きそうな程痺れる。しかし、Vo.が入ると一転してして速度、硬度が劣り二極化に向かう、例えばこのアルバムでは3曲目や8曲目がそれに当たる。

2008年1月11日

Voice Echos (mp3)


2003年、AKAI HEADRUSH E1と各種エフェクター、そして自身の声のみを使用したライブパフォーマンスから。







2007年12月15日

2007年の買い納め

新宿ユニオンにて実り豊かな41枚の収穫から主立ったものをピックアップ。
直球勝負のハードミニマルで締めくくる形となりましたが、今年はこれで買い納めです。


■アーティスト:Sawako
■タイトル:Madoromi

弦管から鉄琴、囁き声にフィールドレコーディングまで交えたごちゃ混ぜ盤。こういった音の重なりは打算が見え隠れした末に陳腐になる傾向が強いのですが、この作品はすっきりまとまっていて感触は◎。最近はっとさせられるものに日本人が多いのは何故でしょう。。ジャケも可愛らしい。



■アーティスト:Various Artists
■タイトル:The Best Of Dancemania - Chicago Ghetto House

Gant-manとTraxmanがDanceManiaの新旧音源全48トラックを高速MIX。盤面がCDRかと思わせる程にチャチで、なおかつペラペラなスリーブ・・・どこを切り取っても堂々たるクソっぷり。いやはやそこがまたダンスマニア魂であり期待を裏切らない計算され尽くした仕様なんだとタメシテガッテン。当時リアルタイムでお世話になっていたDJ Deeon / DJ Milton / DJ Funk / DJ Hyperactive / Paul Johnson / Traxmen 辺りのトラックが購買意欲をそそりました。蛇足ながら同じダンスマニアといってもここいらの辛苦なクソ盤とは違いますでご注意。あ、クソレベルで云ったらこっち(.ram)も捨てがたいな・・・と今思いました。。



■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Spectral Sound Vol. 1

ディープミニマルなレーベルらしいSPECTRAL SOUNDのコンピ2枚組。二枚目はRYAN ELLIOTのMIX盤になってます、2005年と比較的最近のもの(?)なので収録アーティストもMatthew Dear/AudionとDMX Krewしか知りませんが昨今「Click」という「Minimal」に併置されたジャンルが在るのを知り、この周辺が多く入ったMIX盤をカタログ的な意味合いでお買い上げしてみました。聴いてみた印象としては音数少なめな“だけ”でヒネりも無く、あげく勢いが無いというか、ちょっとインテリジェンスな空気すら感じました。同じ空気ならCentral等々で良質なものがあったにの・・・・とネガなボヤきをしてみたい所だけども、数ヶ月前買った
■アーティスト:FALSE (Matthew Dear)
■タイトル:2007

はジワジワ上がってくる感じが心地良く瞠目に値する仕上がりですので「Click」はこれからいろいろ聴いてみないといけませんね。で、それはさておき「Click」はクリックノイズやクリック信号のクリックなのかな。もう若人に譲ります。




■アーティスト:Cobblestone Jazz
■タイトル:23 Seconds

これに関しては、どこかで聴いたような甘ったるい空気がつまらないと感じた次第でありまして、このままCD棚の奥底に沈み再びCDトレイの乗っかるの日は来ないものと思われます。レコ屋のオススメ棚ではよく見かけたので人気はあるんでしょう。こちらも若人に譲ります。




■アーティスト:Magda - She's A Dancing Machine
■タイトル:She's A Dancing Machine

Richie Hawtinの相棒MagdaによるMIX盤。71トラックと驚異の収録数を誇るのですがトラック自体知っているものが無い為、その凄さは分からず終い。こちらも所謂Click系ですが淡々と聴けて良好な手触り。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Nocturbulous Behavior - The Mix

UR周辺の音源のみでJames Pennington(Suburban Knight/Dark Energy)の初MIX盤。UR / Mad Mike / Suburban Knight / Scan7 / X-101 / X-102 で買い。聴いてみて一言、このMIX盤はUR関連でもっとも良い。やっぱThe Martian - Particle ShowerやMad Mike - Death Starはたまらない。今後お世話になる事請け合いな出来。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Radio UR... Vol.01 mixed by DJ Skurge

DJ Skurgeという人(私知りません)が同士UR周辺の音源を使ってMIX盤。UR / Mad Mike / Suburban Knight / Galaxy 2 Galaxy で買い。




■アーティスト:UMEK
■タイトル:DJ World Series: Techno From Slovenia

スロベニアシーンの立役者UMEKの硬派なMIX盤。知っているアーティスト名こそほとんど無いのですがABsenseTehnikaと云ったレーベルからのものが多く聴けば納得の仕上がり。全部で一曲なのでトラック毎にスキップすることはできませんが初っぱなからハードにかっ飛ばしてくれるので問題なしです。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Stammheim Presents Heimfidelity 1 mixed by DJ Pierre

元祖アシッド野郎DJ PierreのMIX盤。ドイツのClub「STAMMHEIM」からの憶い入れの強いトラックが目白押し!!Jamie Lidell「Freely Freekin」 / Robert Armani「Circus Bells (Hardfloor Remix)」 / Neil Landstrumm「The Fool」 / DJ Rush「The Showcase」 / DJ Hell「My Definition Of House」 / DJ Rush「Headrush」 / Plastikman「Spaz」 / Roland Casper「Nase」 / Green Velvet「Destination Unknown」 / Cajmere「Keep Movin (Perculator Mix)」 / Cristian Vogel「2 Bite & Scratch」 / Bigfoot「Drums 3」 / DJ Naughty「Gigolo Style」だけでも迷わず買い!

同シリーズにあたる
Stammheim Presents Heimfidelity 3にはRichard BartzやThe Advent、Zombie Nation。
Stammheim Presents Heimfidelity 5にはRobert HoodやSuper Collider、Thomas Brinkmannなどのトラックが名を連ねているのでいずれ聴いてみたい。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Essential Underground Vol. 07: London / New York City

Christian SmithとBen SimsによるパードミニマルMIX対決盤2枚組、NY側のChristian Smith面ではDJ Deeon / Technasia / Item One (Johannes Heil & Heiko Laux)、London側のBen Sims面ではMark Broom / Len Faki / Blake Baxter / DJ Shufflemaster 辺りで買い。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:430 West Presents Detroit Calling

Random Noise GenerationことOctave OneことBurden五兄弟の長男Lawrence BurdenのMIX盤。デトロイト関連ばかりの面子を揃えが故にデトロイト・コーリングとなった訳ですが、ロンドン・コーリングとの関係はありません。Octave One / Cari Lekebusch / Dark Comedy / E-Dancer / G Flame & Mr. G / Richie Hawtin / Random Noise Generation / Jeff Mills 辺りで迷わず買い。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:430 West Presents Back To The Rhythm

こちらはBurden五兄弟の五男Lorne BurdenのMIX盤。Octave One / Inner City / KSR / Underground Resistance / Random Noise Generation 辺りで買ってみた。前半は歌ものっぽいハウシーな流れが続きゲンナリしたが、10曲目中盤辺りから徐々に上がり逆にハマってくる。こういうのも悪くないかな。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:PLUS: Technasia: Charles Siegling

TechnasiaのCharles sieglingによる中国は北京のClub「Orange」でのLiveMIX盤。むかしなつかしのハードミニマルがあたくし的には◎。Steve Bicknell / Adam Beyer / Phuture 303 / Robert Armani / Traxmen / Umek / ScanX / Technasia / Random Noise Generation / DJ Shufflemaster / Ben Sims / Tobias Von Hofsten / Fumiya Tanaka / Jeff Mills 辺りで迷わず買い。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Transmissions Vol. 1

Richie Hawtinの同士だった御代John Acquaviva(今は知りません)のMIX盤。Plus8Definitiveなどからの音源が主でのBaradaOmegamanをお交えた所が特にうれしい(バラダ、オメガマン・・・このヘボい名前もお気に入り)。御代の
X-Mix-3も好きて今でものんびり聴いてます。Ian Pooley / Hard Trax / Barada / Omegaman / LFO vs. F.U.S.E. / L.A. Williams / Plastikman / DJ HMC 辺りで迷わず買い。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:特になし(Basic Channel)

やっと購入、いやはや内容も最高です。メタル缶ケースでNoise世界では然程珍しいものではないのですがテクノ(一応)では初めて観ました。Basic ChannelやChain Reaction周辺はほとんど12インチで所有しているのですが、Maurizioのコンピも含めてCDでもある程度まとめて聴けるのはうれしい限り。反面12インチのレコードラベルもがいずれをとっても美しい分、こうしてCDでまとまってしまうのももったいない気がします。Basic Channel / Quadrant / Radiance / Vainqueur / Cyrus だけでも迷わず買い。
これに関連してClaude Young - DJ-KicksではMaurizioRandom XSRatioなど渋い選曲&高等MIX盤で、何年前に買ったのかも覚えていませんが今現在でもMIX盤部門オールタイムベスト5に君臨しています。




■アーティスト:Dave Angel
■タイトル:39 Flavours Of Tech Funk

Dave AngelによるMIX、2枚組の全39トラック。相変わらずのアッパー加減です。Dave Angel / Ian Pooley / Luke Slater / Mark Seven / Christian Smith / Velocity Boy / Alexi Delano & Cari Lekebusch / Adam Beyer 辺りのトラックで買っておきました。




■アーティスト:Various Artists
■タイトル:Techno Sessions - Over 2 Hours Of Classic Techno Anthems

新旧テクノの名曲を押さえた2枚組コンピ。E DANCER「VelocityFunk」 / Slam「Positive Education」 / Dj Hell「Berimbau」 / SHATRAX「MispentYears」 / Orlando Voorn「Blast」
辺りのトラックで買っておきました。
※Dj Hell「Berimbau」トラック中の“ビリンバウ”というボイスサンプルが“貧乏”に聴こえる。




謎のブートレーベルからのMIXCD
TOP OF THE HILLという怪しげなレーベルから出ているのですが、Webサイトも用意されていない所をみると無許可でFMなどから録音販売しているのかと・・・。謎のブートシリーズといった所ですが音質も選曲もいいので聴き込んでいます。
まずはRichie HawtinのMIXやLive音源達。しかもCDR。
・Richie Hawtin - Motor Mix 2005 (TOTH0097)
・Richie Hawtin - SOUND CITY SESSIONS (TOTH134)
・Plastikman - underground Live @ Windsor, Ontario 02/03 2004 (TOTH0039)
・Plastikman - underground Mix 2005 (TOTH171)
他には
・Marco Carola - Detroit 2005 (TOTH150) 2CD
・HARDFLOOR - Unreleased 1999 Mix (TOTH168)
・Jasper Hahlback - Manchester 2005 (TOTH207) 2CD
をお買い上げ。

2007年8月15日


一夜明けて、今度はいつものように店舗に出かけて10枚ほど選定。日常に変化を促い得るラインナップ。

Walter Marchetti / Nei Mari Del Sud. Musica in Secca [CD] →mp3試聴
グランド・ピアノを用いたWalter Marchettiによる99年の傑作。イタリアのアヴァンギャルド・グループZAJのメンバーとしても知られる彼の本作は、グランド・ピアノ残響音が空間を包み込むディープな瞑想サウンドを展開。静寂で重厚な演奏が約1時間続く素晴らしい音響世界。地図を利用した図形楽譜が付属しています。(from art-into-life)

湯浅譲二 / 舞踏劇のための音楽 [CD] →mp3試聴
湯浅譲二の1959年に作られた「三つの世界」と、63年に作られた「お婉(えん)」。ともに舞踊界の大御所演出による舞踊劇のための音楽ながら、前者はおそらく湯浅譲二初のオーケストラ使用作品で、機械文明を象徴する中間部はほとんどインダストリアル!後者は意外な音源から意外な音を生み出した実験音響的内容(from art-into-life)

John Luther Adams / The Mathematics of Resonant Bodies [CD] →mp3試聴
1953年に生まれ、東海岸に育った作曲家John Luther Adamsは1970年代の中期にアラスカへ移住し、以後そこで暮らしています。現地の環境研究所員やガイドとしても活躍する彼の音楽は、大自然の野生のランドスケープをそれこそ小鳥のさえずりからノイズまで捕らえ、そこにエレクトロニクスやオーケストラまで交えた、壮大な作品(from warszawa)

Pauline Oliveros / The Wanderer [CD] →mp3試聴
Pauline Oliverosによる、こちらは1984年リリースLPのリイシューCD!!何とDavid Tudorがバンドネオン(アコーディオンと同じ小型の蛇腹楽器)でOliverosのアコーディオンとコラボした[Duo For Accordion & Bandoneon]をボーナスとして収録!!序盤は瞑想的なアコーディオン演奏で始まり、中盤よりリズミカルなパーカッションが突如乱入する表題曲[The Wanderer]、同レーベルよりリイシューされたAccordion & Voiceにも収録されている[Horse Sings From Cloud]の、ハルモニウム、アコーディオン、コンサーティナ、バンドネオンによる重奏バージョン(from art-into-life)

Bang On A Can / Meets Kyaw Kyaw Naing [CD] →mp3試聴
Bangs On A Canがミャンマーとの異文化間コラボレーションです。この度コラボレートしたのは、伝説的作曲家/パーカッショニストであるKyaw Kyaw Naing。彼は、21もの別々にチューニングされたドラムを目にもとまらぬスピードでメロディックにプレイする達人で、ミャンマーの伝統的なキックボクシング・トーナメントでもパフォーマンス経験もある人。西洋のミュージシャンと共演するのはこれがはじめて。古代のドラミング・テクニックと、21世紀の突端であるBang On A Canとの時を経た出会い。(from warszawa)

Supersilent / 7 [DVD]
ノルウェーのミュージック・シーンを代表する存在であるSupersilentのシリーズ第7弾は、DVDリリースです。内容は、ファン待望のライヴ・パフォーマンス。2004年8月16日にオスロで行われたライヴの模様を収録です。アンビエント、ジャズ、エレクトロニカ、ロック、テクノ、ノイズ、コンクリート・ミュージックの全てを呑み込んだサウンドは、ライヴにおいても変わることはありません。(from warszawa)

Zakarya / 413 [CD]
フランスを拠点とするZakaryaは、これまでTzadikから2作リリースし、ラディカル・ユダヤ・カルチャーのリーダー的バンドとして評価を確立しました。3作目となる本作では、ギターの名手Marc Ribotを招聘し、彼の情熱的なギターで、音楽性を一層高めました。アレンジ、作曲ともに素晴らしく、彼らの最も訴求する作品に仕上がっています。(from warszawa)

The International Nothing / mainstream [CD] →mp3試聴
ドイツ、ベルリンを拠点に活動する即興演奏家 / 作曲家であるふたりのクラリネット奏者、カイ・ファガシンスキー (Kai Fagaschinski) とミヒャエル・ティーケ (Michael Thieke) によるデュオ・プロジェクト、インターナショナル・ナッシングのデビュー・アルバム。収録8曲ともすべて作曲作品。2本のクラリネットが醸し出す柔らかで澄んだ音色の響きに焦点を当てたデュオによる5曲以外に、ゲスト・ミュージシャンのヴォイスが入って「歌」的要素を加味した2曲、また2本のコントラバスが参加した1曲が加わり、アルバム全体として適度な変化と幅も備えている。ゲスト・ミュージシャンはマーガレット・カメラー(ヴォイス、ギター)、クリストフ・クルツマン(リミックス、ヴォイス)、デレク・シャーリー(コントラバス)、クリスチャン・ヴェーバー(コントラバス)。本作はImprovised Music from Japan レーベルから派生した新レーベル、ふたり(Ftarri)の第一作。(from Ftarri)

天井桟敷『邪宗門』 [BOOK&CD]
1972年1月、渋谷公会堂で行なわれた貴重な『邪宗門』公演をほぼ完全な形で復刻。以前発売されたビクター番(LP/CD)には未収録だった三上寛の歌/叫び、未掲載だった“台本・演出ノート”もCD限界までバッチリ収録/掲載。『邪宗門』公演用のポスターもカラーで、更に海外版も掲載。
「革命の演劇ではなく 演劇の革命を!」血なまぐさい呪術的ロック! 衣装を脱ぎ、演技を捨てた俳優たちがセリフではない“自分のことば”を叫び始める。虚構から現実へ。「劇場」が崩壊し「演劇」が解体された衝撃の一夜を完全ドキュメンタリー!(from P-Vine Web Shop)

天井桟敷『阿呆船』 [BOOK&CD]
1976年イランのシラーズ、ペルセポリス芸術祭参加作品『阿呆船』。革命前のイラン国民に衝撃を与えた、身震いする程のインパクト。寺山修司、J.A.シーザー/天井桟敷が世界に誇る大傑作!当時の写真、資料、新たなる解説、そしてCD付で今蘇る!! 演劇音楽の永遠を誓った名盤「阿呆組曲」が我呼ぶものの時代の空寂に無限マルチで轟鳴響(こだま)する!(from P-Vine Web Shop)

2007年8月14日

ワルシャワのオンライン販売でCDを購入、配送待ち。

オンライン試聴して購入できるというのは大変有り難いことなのですが、音源購入の最大の楽しみとも云える「宝探し」感がまったくなくなってしまい、レーベルやアーティスト名はもとよりジャケットやその質感、そこから購買へと訴求される快感、足早に帰路につく高揚感、これらの感触が全て喪失してしまう。さらに善かれ悪しかれ真っ当なものに落ち着いてしまう罠も潜んおり今回の購入で云うならば5枚目のDeDeMouseなんて普段まったく興味の無いような音なのです。潜在的な興味を引き出されてしまったのか、はたまた脳みそがイカれてしまったのか・・・。

以下、購入した中で主立ったもの5枚。

False / 2007 [CD] →mp3試聴
とことんミニマルで淡々としているのだけど、じわじわ長い時間枠の中で熱気を増して行く感じが素晴らしい! ライヴ・セットをそのまま作品にしたもので、アブストラクトな実験性と、また同時に決して失わないグルーヴがすうっと続いていく。(Text from warszawa)

D'Arcangelo / Eksel [CD] →mp3試聴
ピュアなシンセから奏でられる美しいメロディーに、テクノを発端としたエレクトリック・ビーツの組み合わせには、まだまだ魅力が十分残ってることを教えてくれます。(Text from warszawa)

Carta / The Glass Bottom Boat [CD] →mp3試聴
本作は、安直な轟音バーストに頼らず、ミニマルでリリカルなギターやチェロの紡ぎ出すメロディーが素晴らしい。(Text from warszawa)

Crescent / Little Waves [CD] →mp3試聴
ダークで冷たく奏でられるフォークな音色と、瞬発的なアヴァン・スタイルに、特徴的な歌を交えたCrescentの世界は、現在のアヴァン・フォークの先駆けだったのかも知れない。(Text from warszawa)

De De Mouse / Tide Of Stars - special edition [CD] →mp3試聴
De De Mouseのデビュー・アルバムがスペシャルなジャケットとボーナス・トラックを加えて待望のリプレス。(Text from warszawa)

2007年6月22日

音、そして映像の資料として

吉祥寺の中古ディスク屋にて。

CD「SPLAY」ジム・ブラック
基本をしっかりと押さえた構成。空間を無駄に支配させる事無く、砂嵐その粒一つ一つまでもを“大切に”まき散らす。しかしそんな振る舞いを見せる中でも用意周到なワルガキ然とする所作が好感を煽る。
また全体的にクラリネットの使い方が特徴的で、本作ではガナり立てるギターの横で重層的に膨らむクラリネットが絡む「Myndir Now」が特によい。
(※但しジャケットが・・・・私としては残念・・・。)

CD「カニバリズム1&2」カン
ベスト版ではあるが名盤と謳われる「フューチャー・デイズ」から一曲も拝借されていないのが好印象。

CD「Yeti(邦題:地獄)」アモン・デュール2

DVD「middle of the moment」(Nicolas Humbert/Werner Penzel)
シネ・ノマド、2003年の「Step Across the Border」に次ぐDVD化第2弾。監督は同じくニコラス・フンベルト、ヴェルナー・ペンツェル。内容はシネポエムと形容されるスタイルで注釈によると“ノマド=遊牧民をテーマに、南サハラ、フランスの前衛サーカス、ギリシャの島で暮らす孤高の詩人のドキュメントを交錯させた傑作映像詩”
とのこと。これからじっくり鑑賞させて頂きます。

2007年6月19日

音の資料として

【上】ノイバウテンによるミュラーのテクスト「Die Hamltmaschine(ハムレットマシーン)」の実況録音盤。ハムレット"だった"男を演じるのはブリクサ・バーゲルドその人。全編語りが中心の内容だが、瞼を閉じて場面を想像しながら聴き入りたい。

【下】2007年06月11日に放たれたばかりのノルウェー の新星ElegiことTommy Jansenのデビュー盤「SISTETEREIS」。
間断なく降り注ぐフィールドレコーディングを巧みに使用し、コントラバスやアコーディオンで奏でられる通奏低音は静まりかえる海を想起させ、ヴィオラのピチカートやピアノの切れ端が軋みを産み、不慮の事態を掻き立てる。併置された音の跳ね返りをもって逆に馥郁たる香気を放つかのごとく沈んでいく世界。そこに月灯りが差し込む(No.6「Interbellum」)のも束の間、また沈む。港を求めて。港を求めて。やはり沈むのである。
こちらから試聴できます

2007年1月1日

小さな宣言文

棚から掘り返す、聴き直す、それを繰り返す、音と戯れる、ただそれだけにことなんだ。

2006年10月13日

パット・メセニー/ファースト・サークル

浴室のカビ落としに、冊子の埃取り。
キッチンの油取りに、床雑巾。
今日は一日中家事に明け暮れた。

無音で掃除もなんだし、FMは深夜で無い限りまともな音楽がかからない。また長時間DJの声を聞かされるのも五月蠅くて・・・、そんな日はメセニーを聴く事が多いです。タイトル曲がしっとりしていて耳障りも良好。メセニーはソロでもグループでも作品毎に驚く事も無く、逆に落胆する事も無いので、何も考えたくない時や、家事を淡々とこなす時など、BGMとしては安心して流しておけます。

2006年10月12日

アストル・ピアソラ/タンゴ ゼロ アワー

場面場面で力が入りすぎている感じもありますが、頭から尻まで非の打ち所が無く圧倒的な熱情のまま50分が経過します。
仕事しながらとか、洗濯しながらとか、所謂“ナガラ”では聴けないものがあります。一度再生スイッチを押してしまうと突如音塊に浚われ、ジャバラの溝から這い上がれなくなるのです。
それがキップ・ハンラハン プロデュース、ピアソラ生涯渾身の作品です。

2006年10月4日

Amon Duul [Airs On A Shoestring]

Amon Duul [Airs On A Shoestring]今部屋ではアモン・デュールの『Airs on a Shoestring (Best of...)』の3曲目に収録されている「One Moments Anger is Two Pints of Blood」が流れている。 全体的に決して明るいトーンでは無い12分半に及ぶこの曲は僕にとってとても重要なウェイトを占めている。 その理由を挙げれば切りが無いのだが否定的な見解から挙げると、 まず僕は俗に言うディストーション効かったギターの音色があまり好きではない。 つまりその手法があまりにも安易な気がしてならないのだ。 今日ギターを操る諸子はその手の音はチャーリー・クリスチャンやB.B・キング、ジミヘン、そしてクラプトンなどで極みに達している事に気づいていながら、 いや、気付いているが故に、当たり前の音として浸透仕切っているが故に、安易にその方法に身を任せるしか無いのかもしれない。 しかし、それはとても危険な事である。なぜならそこで一つのクリエーションを破棄しているに他ならないからだ。 新しい曲であれ、新しい音であれ、某かを創造しようとするのであれば、本来そのディストーション・サウンドさえ根本から見直して行くべきではないのか?

話を戻すと僕がジャーマン・ロックを好むのはそういった点で個々人のモチベーションが高い気がするのだ。 今名のある独ミュージシャンの大凡(おおよそ)が現代音楽から影響を受けたり、もしくはインスパイアされている時点で大きく異極化するのだろうが、 それにしても皆盆百のロック・ミュージシャンで無いことは音を聴けばわかるし、説得力もある。

更に続けると、僕の場合のクリエーションとはそもそも普通にポップスを好む人にも理解が及ぶ範囲で提示しなければ意味が無いと考えている。 散々云われ尽くされた見解であるが、やはり方法論ありきの音楽はもはや音楽ではない。つまり音を楽しむ対象ではないという事だ。 方法論ばかり先行させるインテリ坊ちゃんが奏でる音世界はこと何の説得力も感じないし持っているとも思えない。 また、どう能書きを垂れようが聴き手としては一瞬の解釈で終わってしまう。“一瞬の解釈”とは恐ろしいものでそれに値する音に積極的に参加させる機会を与える。そんなリレーションが延々繰り返されるのである。その大凡は半端な理解であることは云うまでもない。猫も杓子もミュージシャン、一億総音楽家。実に戯けた話である。 心には残らないのだ。 思惑として非常に能動的に音楽に参加させようとしているのかもしれないが、遙かに受動的に成らざるを得ない楽曲形態。 そんなのは波形の研究者としてでも生活していって頂きたい。たまたま音を扱うから音楽を演る、という面は辞めて戴きたい。 結局、方法論やマテリアルなんてご託を並べること自体「音楽」の上ではクソの役にも立ちゃしないのだから。やればいい、やればいいのだ。

2006年10月3日

Anthony Braxton / Richard Teitelbaum [Silence/Time Zones]

STAX SRM-300リチャード・タイテルバウムとアンソニー・ブラクストンの共演盤です。
「Time Zones」だけはレコードで持っているんですが「with Anthony Braxton」という形で、Teitelbaum名義のアルバムになってます。しかし、これはAnthony Braxtonが看板。知名度から云っても、この方がいいのかな?。

2006年10月1日

I POOH [Un Po'del Nostro Tempo Migliore]

イ・プーイ・プーの集大成的アルバム、邦題『ロマン組曲』
アイドルとして見られがちだったプーを、本格的なロック・グループへと押し上げた通算6作目。 クラシカルな要素を効果的に取り入れ、 至福のメロディを効果的に聴かせる中世と現代をつなぐかのような完成度の高い作品。

2006年5月11日

浅川マキさんに再熱

夕刻より新宿にて食事、靖国通り沿いの地下の店。古民家風でいいかんじ。焼酎メインのいいお店
浅川マキさんの二枚組CDを三組まとめ買い、DVDも買ってしまった。
個人的に再熱の気運高まっている模様。

2006年4月28日

武満徹 「Visions in Time」 at ART GARRELY

午後から初台は東京オペラシティーにある某社にて半日出向作業を行う。内容はさしたることもなく、こともなげに終了。わざわざ事務所を空にしてまで行く意味があったのかも疑問に残るが、お客さんの絶対的意向なので文句も云えない。

気分転換を兼ね、建物内をぶらぶらしていたらART GARRELYで「武満徹」の展示をおこなっていたのを知り、早速おじゃますることにした。
平日の夕刻、飯時前、さすがに観覧者もまばらであり、気持ちがいい。

実験工房周りからはじまり、ジャスパー・ジョーンズやミロ、イサム・ノグチの展示、そして武満自身のグラフィックスコアと続く。バロンの「閉じた眼」、宇佐見圭司の絵を観ることが出来たのは非情にうれしい。そのほか、ホアン・ミロやの展示物は昨年世田谷美術館でおこなわれていた「瀧口修三」展と同じものが多い。

あらためて感じることは実験工房の異色性だ。詩人、歌人、画家連なる名前ひとつひとつみても、各人が一つの肩書き収まるような人物ではないことが分かる。これも特異性を表すなんとやら。